タゴサク
絵本を書くように依頼された。
フライングキャット(翼の生えtた猫)が登場する絵本だ。
どういうストーリーにするかまだ決めていないが、とりあえずヤモリ(ジョン)とワニを登場させてくれという話であった。
幸せを運ぶのだから幸せって考えてみると難しい。
自分はどんな時に幸せを感じるのだろうか。普通に考えれば幸せは欲求を満たされれば幸せを感じる。
物欲、食欲、性欲・・煩悩に対してそれが満たされれば幸せだと感じるのだろう。
究極の幸せを探し出せたらどう思うのだろうか。
ある所におおさまがいました。
おおきなくにのおおさまで、好きなものはなんでも手にはいりました。
「ステーキが食べたい」とおおさまが言うとステーキがさっ。
「新しいふくが欲しい。」
素敵なようふくがささっ。
おおさまに手に入らないものはないと思うくらいになんでも出てきました。
おおさまは偉いのです。
家来はおおさまの命令に従いなんでも取り寄せるのでした。
とおいみなみのくにから
北のはてまで家来は探してくるのです。
でも、おおさまは幸せと感じたことはありませんでした。
欲しいものがあれば、自分はしあわせではないと思うからです。
欲しいものが手に入れば幸せですが、次に欲しいものが出てくると幸せが消えるのです。
「ああ、いつまでも幸せが続かないかな」
おおさまは家来に言いました。
「わしが幸せにあきないものをとってこい。」
家来たちは、困りました。
ほんとうに困りました。
今まで宝石や食べ物、珍しい動物、洋服、モノであればなんでも用意してきましたがこればかりはどうすれば良いのかわかりません。
何しろ誰も「しあわせ」を見たことがないのですから。
ある家来が言いました。
「しあわせを運ぶ、つばさの生えた猫の話を聴いた事があります。その猫であれば幸せを持ってくるのではないでしょうか?」
「なんと!?では、その猫をさっそく捕まえてこい。さぞ幸せが溢れているのだろうな。大臣、お前が探してくるのじゃ、なぁに金は気にするな。いくらかかっても構わん。何しろ幸せがいつまでも尽きないのだからな。」
それを言われた大臣は、困りました。
「はて、つばさが生えた猫・・?」
大臣は、知り合いを訪ねあるきましたが、誰も知りません。
でも、おおさまの命令には逆らえません。
おおさまは、えらいのです。
毎日、毎日知り合いから知り合いを訪ね歩きました。
世界中を歩きました。
ある日、知り合いの知り合いのそのまた知り合いの知り合いの紹介の知り合いから「翼のはえた猫」は、おおさまのくにの森の奥に住む魔女が知っているかもしれないという話を聴きました。
大臣は早速、魔女に会いにいきました。
魔女はしわがれたおばあさんでした。
大臣は魔女に聞きました。
「つばさの生えた猫を知らないか?」
魔女は言いました。
「ああ、確かに翼の生えた猫を知ってるよ。幸せを運んでくるね。」
「どこにいるのか教えて欲しい」と大臣は焦りながら聞きました。
「直接は知らないけど、あたしの知り合いのヤモリのジョンは知ってるよ。ジョンはここから遠い南の国にいるよ」
大臣は早速南の国へ出かけました・・。
・・でこの後ヤモリに会って
ヤモリからワニへ。
でも、ワニに会うには大臣が幸せだと思う事をを大声で言わなければならない。
ワニに会う。
ワニは・・